「一般社団法人 よりそいネットおおさか」(以下「よりそいネット」)は任意団体として2009年4月27日に結成された初心を忘れず、「社会的な支援が届かない人々」が罪を犯し、出所後の「社会的受け皿がない」ことで犯罪を繰り返す実態の改善を目指します。
そのためには、一般社団法人の社員だけにとどまらず、よりそいフォーラム等に参加する各団体が持つ多元的な支援と協働により、矯正施設等からの退所者の自立支援を行い、「排除のない地域社会づくり」と「救いのある福祉の実現」につなげていきます。
具体的には、引き続き自立支援に向けた4つの活動「①相談・支援活動」「②啓発活動」「③研究・提言活動」「④研修活動等」を拡充・推進していきます。
①相談・支援活動(大阪府地域生活定着支援センター事業)
地域生活定着支援センター(以下センター)は、2012年3月で全国47都道府県に設置されました。他のセンターと連携しながら、大阪センターの特徴でもある民間・市民ネットワーク(よりそいフォーラム等)との協働による支援活動の充実を目指します。特に2013年度は、全国的にも注目されている「刑務所出所者等の社会復帰支援の強化(社会内処遇の充実強化等)」を積極的に推進します。
なお、2013年度から、大阪府のセンター事業の予算が引き上げられ、体制も6人体制とすることができました。これまで以上に機敏で、きめ細かな支援を目指します。
また、ケースのデータ化を進め、日常的な対応のチェック機能を果たすとともに、実践を積み上げ、傾向や分析の基礎資料とします。
さらに、自主事業として「自立準備ホーム」「就労支援」等を検討します。
②啓発活動
よりそいフォーラムならびに全国地域生活定着支援センター協議会と連携し、各種講演・セミナー等に参加・共催につとめ、関係機関および市民の方々の理解と協力が得られることを目指します。
③研究・提言活動
『支援手法のあり方』『就労支援のあり方』『司法と福祉の連携のあり方』等についても研究を継続し、提言へと結び付けていきます。
なお、2013年度厚生労働省が「地域社会における今日的課題の解決を目指す先駆的・試行的取組等に対する支援を通じて、社会福祉事業の発展改善等に寄与すること」を目的として、公募されている社会福祉推進事業の「ひきこもり支援又は自立が困難な矯正施設退所者への福祉的支援に関する調査・研究」に応募しています。(応募概要:別掲)
④研修活動
よりそいフォーラムと連携しながら、定期的なラウンドテーブルを中心に先進的な支援事例の紹介や専門家のアドバイス、支援手法の研修会等の機会を設けていきます。